“たかが頭痛”ではありません ― 女性の片頭痛と社会的損失

“たかが頭痛”ではありません ― 女性の片頭痛と社会的損失

“たかが頭痛”ではありません ― 女性の片頭痛と社会的損失

片頭痛は、日本人の約8.4%が抱える疾患で、特に女性に多くみられます。女性の有病率は約13%とされ、30〜40代では5〜6人に1人が経験しているとも報告されています。月経やホルモン変動との関連も強く、仕事・家事・育児を担う世代に大きな影響を与えています。

頭痛の問題は「痛み」だけではありません。近年注目されているのが“プレゼンティーズム”です。これは「出勤しているが、本来のパフォーマンスを発揮できない状態」を指します。片頭痛では、集中力低下や思考速度低下、疲労感により、生産性が大きく落ちることが知られています。実際、日本における片頭痛の経済損失は年間3600億〜2兆3000億円とも推定されており、個人単位では年間約149万円の労働損失が生じるとの報告もあります。

一方で、片頭痛は適切な治療により改善が期待できる疾患です。トリプタン製剤やCGRP関連薬など治療選択肢は進歩しており、「市販薬で我慢するしかない頭痛」から、「予防しながら生活の質を改善する頭痛」へと変わりつつあります。

頭痛を繰り返している方、市販薬の使用が増えている方、女性医師の診察も可能です。

ぜひ一度ご相談ください。

参考文献

·         清水利彦. 頭痛の疫学,疾病負担. medicina. 2022;59(13):2456-2459.

·         日本医事新報社「片頭痛の疾病負担にはどのようなものがあるか?」JMEDJ. 2023.

·         Shimizu T, et al. Disability, quality of life, productivity impairment and employer costs of migraine in the workplace. J Headache Pain. 2021.

東京予防クリニック 院長 安水大介
執筆・監修
/ 東京予防クリニック 院長

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。心臓血管外科医を経て厚生労働省で医療政策立案に従事。London School of Economics・シカゴ大学公共政策大学院で医療経済を研究し、Johnson & Johnson の Head of Government Affairs & Policy を経て東京予防クリニックを開院。

最終更新日:2026.05.18

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状のある方は医療機関にご相談ください。

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