「帯状疱疹は高齢者の病気」と思っていませんか?

「帯状疱疹は高齢者の病気」と思っていませんか?

帯状疱疹は、水ぼうそうの原因となるウイルスが体内に潜伏し、加齢やストレス、疲労などで免疫力が低下したときに再活性化して発症します。80歳までに約3人に1人が経験するとされ、決して珍しい病気ではありません。

問題は、発疹が治った後も強い痛みが数か月から数年続く「帯状疱疹後神経痛(PHN)」です。日常生活や睡眠に大きな影響を及ぼし、生活の質(QOL)を著しく低下させることがあります。

現在は、発症そのものを予防できるワクチンがあります。特に組換えワクチンは高い予防効果が示されており、発症だけでなく帯状疱疹後神経痛の予防にも有効とされています。2025年度からは定期接種の対象となる年齢も設けられ、多くの方が接種しやすくなりました。

健康診断では「今の健康状態」は分かりますが、未来の病気を防ぐことはできません。ワクチンは、将来の健康リスクを減らすための大切な予防医療です。特に50歳を過ぎた方や、糖尿病など免疫機能に影響する持病のある方は、一度接種について医師に相談してみてはいかがでしょうか。

引用;

・厚生労働省「帯状疱疹ワクチン」

・国立感染症研究所「帯状疱疹」

・日本皮膚科学会『帯状疱疹診療ガイドライン』


東京予防クリニック 院長 安水大介
執筆・監修
/ 東京予防クリニック 院長

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。心臓血管外科医を経て厚生労働省で医療政策立案に従事。London School of Economics・シカゴ大学公共政策大学院で医療経済を研究し、Johnson & Johnson の Head of Government Affairs & Policy を経て東京予防クリニックを開院。

最終更新日:2026.07.01

本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状のある方は医療機関にご相談ください。

健康コラム一覧へ戻る